「ピアノの練習は毎日やった方がいいのかな」
「練習時間はどのくらい確保すればいい?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
普段なかなかピアノを練習する時間が取れていないと、不安になってしまいますよね。
この記事では、そんなピアノの練習に関する疑問に、ピアノ講師の観点からお答えします。
具体的には、
- ピアノは毎日練習すべき?1日の練習時間は?
- ピアノの練習を習慣化する3つの秘訣
- 練習の質を上げる方法
の順番にご紹介していきます。
5分ほどで読めるので、ぜひ最後までお読みください!
ピアノは毎日練習すべき?
結論から言うと、ピアノはできるだけ毎日練習した方がいいです。
なぜなら、間に日が空いてしまうと、練習した内容を忘れてしまうためです。
英単語を覚えるときも、1回で長い時間かけて覚えても、日が経つとすぐに忘れてしまいますよね。
1度に時間をかけるより、何回も反復していく方が最終的には記憶に残ります。
1日だけならいいかもしれませんが、2日、3日と経ってしまうと練習の内容は忘れてしまいます。
初心者のうちはとくに、ピアノには毎日触れることをおすすめします。
1日の練習時間は?
1日の練習時間は、「正しい答えはない」と思います。
なぜなら、人それぞれ目標が違うからですね。
例えば、初心者の方で「ねこふんじゃった」を弾けるようになりたい人と、「幻想即興曲」を弾けるようになりたい人では練習すべき量が違います。
「目標」「いつまでに達成したいか」などによって練習時間は変わってくるので、一概には言えません。
しかし、練習時間を長くしすぎないことは重要です。
精神生理学者のペレツ・ラヴィー博士が、世界でもトップレベルのヴァイオリニストを対象にした調査があります。
その調査によると、トップレベルのヴァイオリニストは、長くても4時間30分までしか練習しないそうです。
僕も経験があるのですが、長い時間練習すると集中力が切れて、かえって練習の効率が悪くなってしまいます。
「練習時間をもっと取らないと」と焦る必要はなく、時間は短くても集中して質のよい練習をすることを意識してみましょう。
ピアノの練習を習慣化する3つの秘訣
ピアノは毎日練習した方がいいとは言え、「なかなか時間が取れない」、「続けるのが大変」ということも多いと思います。
そこで、ここではピアノの練習を習慣化するための秘訣をご紹介します。
- とりあえずやってみる
- 練習する時間帯を決める
- やる気がないときの対策を考える
これらを試すことで、ピアノの練習が習慣になる可能性が高くなるので、ぜひ試してみてください。
とりあえずやってみる
やる気がでなくても、やってみることで自然とやる気がでてきます。
なぜなら、人間はやり始めることでやる気がでる生き物だからです。
何かをやり始めると、脳の「側坐核」という部分が刺激され、やる気がでてくるそうです(これを作業興奮といいます)。
つまり、やる気はやらないと出てこないので、とりあえず手をつけてみることが大切です。
僕もブログを書くときは、やる気がでないときが度々あるのですが、一回手をつけてみると意外とすらすら書けたりするんですよね。
やる気がないときは、5秒だけでもいいので手をつけてみてください。
どうしてもやりたくないときは、
- 「お皿を洗う」
- 「ピアノ付近の掃除をする」
- 「携帯を充電する」
などピアノ以外のことをするのも有効です。とりあえず何からしらの作業をすることで、やる気の助走をつけましょう。
練習する時間帯を決める
なかなか練習時間が取れないという方は、練習する時間帯をあらかじめ決めておきましょう。
1日が始まってから練習する時間を取ろうとすると、どうしてもその機会を逃してしまうものです。
ですので、あらかじめ練習する時間を決めておくのがおすすめです。
ポイントとしては、「短い時間を複数に分ける」ということです。
例えば、家に帰ってご飯を食べてから1時間練習するとなると、かなり大変そうですよね。
1日に1時間練習するなら、20分の練習を朝、夕、寝る前などに分けてみましょう。
短い時間に分けてあげることで時間が取りやすくなりますし、集中力も続いて自然と練習の質が上がります。
ちょっとしたスキマ時間に練習する時間を取るようにしてみましょう。
やる気がないときの対策を考える
どうしてもピアノを弾く気にならないときの対策を考えておきましょう。
とりあえず手をつけてみればやる気がでてくると言いましたが、仕事で疲れているときなどは、どうしても体が動かないこともありますよね。
そんなときは、体を動かさなくてもできる練習を用意しておくのがおすすめです。
ピアノを弾くことだけがピアノの練習ではありません。
例えば、譜読みをすることだって立派な練習です。
体を動かすのも億劫なときは、ピアノを弾かないでできる練習をあらかじめ用意しましょう。
例えば、このような練習が挙げられます。
- 譜読みをする
- 練習している曲のお手本となる動画を見る
- YouTubeなどで勉強する
- 練習している曲を聴き込む
- ピアノの教則本や音楽理論の本を読む
ピアノを弾かなくても練習はできます。
どうしてもピアノを弾く気にならないときは、こういった練習も試してみましょう。
ピアノ練習の質を上げる方法2選
ここでは、練習の質を上げる方法をご紹介します。
練習の質を上げることで、短い時間でもより大きな成果をだせるようになります。
「あまり時間が取れない」という方はとくに、練習の質を見直してみることがおすすめです。
- 目標を設定する
- こまめに休憩する
どちらも簡単に試せる方法なので、ぜひ普段の練習に取り入れてみてください。
目標を設定する
目標を設定することで、練習で何をすべきか、どういう練習をするべきかが見えてきます。
「1日の練習時間は?」の見出しでも説明しましたが、1日の練習時間は何を目標とするかで変わってきます。
まずは簡単なものでいいので、目標を設定してみましょう。
~例~
- 〇〇の曲を通しで弾けるようにする
- コンクールで3位以内に入る
目標を決めたら、そのために必要なことを考えていきましょう。
~例~
〇〇の曲を通しで弾けるようにする
↓
まずは、Aメロ、Bメロ、サビをそれぞれ弾けるようにする
そうしたら、普段の練習で何をするかを決めましょう。
~例~
まずは、Aメロ、Bメロ、サビをそれぞれ弾けるようにする
↓
1日1小節ずつ練習する
ここまで考えれば、1日の練習時間はどのくらいがいいのか、何を練習すればいいのかがわかってきます。
やることが明確になっていると、自然と練習にも集中できて質が上がってきますので、ぜひ試してみてください。
こまめに休憩する
こまめに休憩することで、集中して練習に取り組むことができます。
最近では知っている人も多いですが、休憩には、作業の生産性を上げる効果があると判明しています。
人間の集中力は長くは持ちません。僕なんて5分も持たないことが多いです(笑)
ですので、練習中もこまめに休憩をとって、集中力が維持できるようにしましょう。
ポモドーロテクニックという、効率よく作業するための時間管理法があるので、普段の練習で使ってみることをおすすめします。
【ポモドーロテクニック】
- タイマーを用意する
- タイマーをセットして、25分間作業をする
- 終わったら5分間の休憩を取る
- 2~3を繰り返し、4セットほど行ったら30分くらいの長い休憩を取る
作業する時間は、15分、20分など、自分の集中できる時間に変えてみるのもおすすめです。
ぜひ普段の練習でも休憩を挟むことを意識してみましょう。
まとめ
ここまで、ピアノの練習についてピアノ講師の観点から解説してきました。
まず、「ピアノの練習は毎日した方がいいのか」「練習時間はどのくらい取ったほうがいいのか」という疑問に対して僕なりの考えを回答しました。
【ピアノは毎日練習すべき?1日の練習時間は?】
- ピアノはできるだけ毎日練習した方がいい
- 1日の練習時間はとくに決まっていない
その人の目標によって練習時間は変わってくるから正解はない
個人的には、あまり難しく考える必要はないかと思っています。
それぞれのペースで、楽しくピアノを弾いていくことが大切です。
続いて、ピアノの練習を習慣化する秘訣をご紹介しました。
【ピアノの練習を習慣化する3つの秘訣】
- とりあえずやってみる
- 練習する時間帯を決める
- やる気がないときの対策を考える
そして最後に、ピアノ練習の質を上げる方法をご紹介しました。
【ピアノ練習の質を上げる方法2選】
- 目標を設定する
- こまめに休憩する
普段、忙しくてなかなか練習の時間が取れない方も多いと思います。
ですが、だからといって焦る必要はありません。
自分のペースで楽しんでピアノを弾いていくことがなにより大切です。
この記事の内容がピアノ練習のお役に立てたなら嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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