「本番で失敗したらどうしよう」
「本番になると緊張して失敗しちゃう」
そんなお悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?
ですが、ハッキリ言います!
本番で緊張しない人なんていません。
有名なピアニストの方でも本番は緊張するのですから。
今回は、本番とうまく付き合っていく方法についてお伝えします。
- 本番で失敗する人の特徴
- 本番で失敗しないための練習方法
この記事を最後まで読んでいただくと本番で失敗しないために自分が今できることについて理解することができます!
最高の本番にするためにどんな練習をすればいいのかぜひ参考にしてくださいね。
ピアノ演奏の本番は誰でも緊張する
まず最初にお伝えしたいことは本番は誰でも緊張するということです。
誰でも失敗するときだってあります。
たとえ有名なピアニストの方であってもです。
たくさん経験して緊張とうまく付き合っていく術を身につけているのです。
ピアノは高度な技術が必要な楽器でもあるので、失敗してしまうときもあるでしょう。
そんなときにどう向き合っていくかも大事なのです。
失敗は成功の元です!
緊張してしまうのはみんな同じです。
あなただけではないのです。
では、本番で失敗してしまう人の特徴から見ていきましょう。
ピアノ演奏の本番で失敗する人の特徴6選
「ちゃんと準備したつもりだけど舞台に上がるとうまく弾けない」
「終始ヒヤヒヤして演奏を楽しめない」
「少しでも練習と違うことがあると、演奏が崩れてしまう」
そんなふうに嫌な思いが先行してしまって演奏を上手く楽しめていない人も多いのではないでしょうか?
なぜ失敗してしまうのか根本的な原因を理解する必要があります。
失敗してしまう原因は何か、ここでは演奏で失敗してしまう人の特徴について詳しく見ていきましょう。
これらを反面教師として、自分が失敗しないように学んでいきましょう!
①きちんと準備ができていない
準備不足だと当然上手くいくはずがありませんよね。
当たり前ですが、本番で練習以上の演奏をすることはほぼ不可能でしょう。
本番では練習の70%ほどの力が出せれば良いのです。
100%の力を出したいと思うのであれば130%以上の準備をしておく必要があるということですね。
要は、自分を過信しすぎないことが大切なのです。
②演奏する曲を本番で初めて人前で弾く
練習のときは気楽に演奏できても、人前で演奏するときは間違えてはいけないと体が固くなってしまい上手く弾けない人も多いと思います。
初めて人前で演奏するとなるとなおさら、緊張してしまうでしょう。
自分は人前で演奏するときはどうなってしまうのかをよく理解して本番に望む必要があります。
人前で演奏するとなると、
- 緊張して指が上手く動かない
- 暗譜していたはずなのに頭が真っ白になってしまう
なんてこともあるかもしれません。
自分がどうなってしまうのかを理解して対策を練るためにも予行演習は必須になってきますね。
聴いてもらう人は家族や友人など誰でもいいので、最低でも人前で2回くらいは予行演習しておくようにしましょう。
③姿勢が悪くなっている
本番で自分の演奏に自信がないと、前のめりな姿勢になってしまう人も多いです。
姿勢が悪いと変に力が入ってしまったり、弾きにくいと感じてしまう原因になります。
いつもとは違う弾きにくい姿勢になってしまい、演奏途中でミスして頭が真っ白に…
なんてことになりかねません。
鍵盤と体との距離はしっかり取って、軸のある姿勢を心がけましょう!
④テンポが早い
テンポは演奏が成功するのか失敗してしまうのかを大きく左右します。
テンポは演奏の心臓だと言っても過言ではないくらいですよね。
「緊張して焦ってしまっていつもより1.5倍くらい早く弾いて自滅しちゃった…」なんて経験がある人も多いのではないでしょうか?
テンポをキープする力はとても大切です。
もし、緊張で少し早くなってしまってもテンポを戻す力をつけておけば安心ですね。
- テンポをキープする
- 早くなっても元のテンポに戻す
このような練習を日頃からやっておきましょう。
⑤集中できていない
時には、本番中に赤ちゃんが泣き出してしまったり、咳が止まらない人がいたりするかもしれません。
そんな周りの物音が気になってしまうということは、自分の演奏に集中できていない証拠です。
良い演奏ができているときは、30分くらい演奏しても3秒で終わったかのように感じるくらい集中できているものです。
ピアノを演奏することを作業にしてしまうのではなく、音を聴いたり、響きを感じてみたり、とにかく自分の演奏に全集中することを心がけましょう!
⑥自分の演奏に自信がない
これが1番難しい問題ですよね。
周りの人にどれだけ自信を持って!と言われたところで自分の気持ち次第なのですから。
では、なぜ自信がないのでしょうか?
- 練習する時間が満足できるまで取れなかった?
- 準備が不十分だった?
- 人前で初めて弾くから?
- 暗譜できているか不安だから?
まずは、自分と向き合い不安要素を紙に書き出して見るのもいいでしょう。
大切なことは、本番当日に不安材料を残さないこと。
演奏が終わった後に、悔やみきれないような思いをしないためにも自分が不安だと思う部分をなくせるように準備しましょう。
本番に強くなるために日頃からできる練習方法
ピアノの演奏は高度な技術や繊細な感性が必要な上に、強いメンタルや集中力、そして体力も欠かせない大変な世界です。
そんな世界で、常に自分の力を出し切るには、相当な努力が必要になるでしょう。
しかし、ただガムシャラに練習していれば失敗しなくなるというわけでもありません。
どんなに日頃から長時間ピアノの前に座ったとしても、練習の内容が薄ければ本番に強くなることはできないでしょう。
それではどんなことを意識して日頃から練習に取り組めばいいのか詳しく見ていきましょう。
暗譜しても楽譜を意識してピアノを弾く練習をする
普段から常に楽譜の音符を意識しながら弾く習慣を身につけるようにしましょう。
楽譜を暗譜して曲を弾くことに慣れれば慣れるほど、指が意識しなくても勝手に動いてくれるようになりますよね?
実はこれが大きな落とし穴なんです。
こういう段階までくる人は多くが楽譜を意識しなくなります。
つまり、楽譜の情報を基にして弾くのではなく、勝手に動いてくれる指の動きのみで演奏することになります。
こうなると、少しでも指の動かし方に迷いが生じてしまった場合、演奏ができなくなるという事態になってしまいます。
例えば、スマホのパスワード。
いつも迷いなく打てるのに、ふと指の動かし方が分からなくなったり、
「パスワードなんだったっけ?」
と忘れてしまったりした経験がある人も多いのではないでしょうか?
ピアノの場合は数字の入力よりも何倍も複雑な動きをしなければなりませんよね。
ですから、指の動かし方だけで覚えてしまうと「本番で緊張すると指の動きがわからなくなってしまう」というのは非常に多いことなのです。
やり方はとしては、
「楽譜を見なくても弾ける状態になったら、あえて楽譜を見て練習する」ようにしてください。
楽譜を見ながら弾くのと見ないで弾くのを何度も繰り返し行いましょう。
そうすることで、知らず知らずのうちに楽譜を意識できるようになり指の動きのみで弾くよりもミスは減ってくるはずです。
楽譜を見ずに弾くときも楽譜を思い浮かべながら弾くとより効果的だと言われています。
本番の演奏中に楽譜の情報を思い浮かべることで演奏そのものに集中できて、
「頭が真っ白になってしまう」
という最悪な状態をなくすことができるという効果もありますよ。
起きてすぐの「万全ではない状態」でピアノを弾く練習をする
この方法は著名なピアニスト達が密かに実践している練習方法なんだそうです。
人は緊張状態にあるとき、本来の実力の6〜7割程度しか自分の力を発揮することができません。
その状態に近いのがまさに起床時というわけです。
自分の身体が言うことを聞いてくれないのにピアノの演奏をするという極限状態ですね。
これが緊張などで思うように力を発揮できない本番での演奏に似ている状態なんです。
やり方は、
- ベッドから出たらすぐにピアノを弾く
- しかも指の準備運動などはせず、いきなり本番を意識して演奏する
実際にやってみるといつも通りに演奏することは難しいと思います。
「自分ってこんなに下手くそだったか?」
と思ってしまうでしょう(笑)
起床時と本番では状況は全く同じというわけではありませんが、両者とも「万全な状態」ではないことに間違いはありません。
ここで、6〜7割程度の力が出せるようになればいいのです。
同じく本番の演奏でも6〜7割程度の力が発揮できれば上出来でしょう。
ぜひ、こんな練習も取り入れてみてくださいね。
ただし、思っている以上に身体に負担がかかるので絶対に無理はしないようにしましょう。
意識的に曲の途中で演奏を止め、続きから弾く練習をする
演奏曲をどこからでも弾けるようにしておくことも、本番に強くなる練習方法の一つです。
この練習を繰り返すことで、もし本番でミスをして演奏が止まってしまっても、すぐに曲に戻れるようになります。
さらに、「曲のどこからでも演奏を再開できる」という自信がつくので、本番の不安も和らげてくれますよ。
楽譜を見なくても弾けるようになったらこの練習も取り入れてみてください。
やり方は、
- 楽譜を見ないで弾いて、どこでもいいので途中で演奏を止める
- できれば完全に鍵盤から指は離す
- 続きから弾く(このときは楽譜を見てもOKです)
やってみると結構難しいと思います。
最初は自分がびっくりするくらい引き直しができないかもしれません。
指だけで覚えている人はかなり難しく感じると思います。
『無意識で指の動きに任せて弾く』という行為がどんなに危険なことか体験することができます。
弾き直しが難しい場合は、楽譜を確認しながら確実に弾けるようにしましょう。
本番のイメージトレーニングをする
本番のイメージトレーニングをすることで成功イメージを脳にすりこみ、プラスの感覚を身につけることができます。
舞台に上がって「こんなに緊張するなんて思ってなかった…」とパニックにならないためにもイメトレをして先に緊張を味わっておきましょう。
イメトレはいつでもできるので自分がやりやすいときに行ってみてください。
イメトレをするときは本気でやるとより効果的です!
できる限り、本番に近い状態をイメージするようにしてください。
当日、起きてから本番の舞台に上がって演奏して舞台を降りるまで本番の日の全てをイメージするようにしましょう。
- 朝ご飯をたべているときはどんな気持ち?
- 会場に着いて舞台裏で待っているときはどんな気持ち?
- 舞台に上がって演奏をして見にきているお客さんの顔ぶれや表情は?
- 演奏終了後の達成感は?気持ちよく弾けた?
大切なのは、感情や感覚をより本番に近づけることです。
できるだけリアルな場面や感情を想像すると、それだけでドキドキしてくると思います。
これを本番まで、毎日のようにイメージしましょう。
ルールは1つ、なんとなくやるのではなく、本気でやることです。
本気で成りきって、当日の感情を感じるようにしましょう!
誰かに演奏を聴いてもらう
家族や先生の前で発表会のように弾いてみましょう。
人前で演奏するというのは本番でなくても緊張するものです。
リハーサルを繰り返して疑似本番を経験しておくことで、落ち着いた心で本番の演奏に挑むことができます。
- 本番で自分がどんな精神状態になるのか
- 難しくてつっかかりやすいところはどこなのか
などを把握することができます。
家族や先生、友人など誰でもいいので、本番と同じようにお辞儀をして曲を通して弾いてみましょう。
心が落ち着く「きっかけ」を探す
緊張したときは「手のひらに人という字を3回書いて飲み込む」というおまじないを聞いてことがありませんか?
僕は緊張してしまうタイプなので、小さい頃はこのおまじないをよくやっていました。
そういうおまじないって、やると不思議なことに心が落ち着いたりするんです。
人それぞれのおまじないがあるので、ちょっとご紹介しますね。
みなさんそれぞれ自分なりのおまじないをやっていますね♪
「これさえやっておけば大丈夫だ!」
という自分なりのおまじないを持っておくことも大切ですね。
それが心を落ち着かせるきっかけになりますよ♪
本番で失敗してしまった場合に気をつけること
本番でもしも失敗してしまったらどうしますか?
頭が真っ白になって固まってしまう前に失敗した場合に気をつけたいことを確認しておきましょう。
絶対に途中で演奏を止めない
ピアノの本番で最も怖いのは、演奏が止まってしまうことです。
少しミスをしてもお客さんはそこまで気にしないと思いますが、演奏が止まってしまったら多くの人が「どうしたの?」と違和感を持つことになるでしょう。
「途中で演奏が止まらない限り失敗したわけではない!」
くらいの気持ちで最後まで弾ききるようにしましょう。
もし止まってしまった場合は、途中から引き直しても大丈夫。
最後まで演奏しないと自分の記憶に悪い出来事としてずっと残ってしまいます。
間違ってしまっても最後まで演奏することで良い経験として捉えることができるでしょう。
さらに練習することで自信も出てくるはずです。
弾ききった後は達成感もあります。
少しくらいのミスは怖がらずに堂々と最後まで演奏しましょう!
失敗したとしても顔に出さない
本番中に失敗してしまったとしても、演奏中や演奏後に暗い顔を見せないようにしましょう。
発表会などを聴きにくるお客さんは、完璧な演奏を聴きにくるというよりはあなたが楽しそうにピアノを弾いている姿を見たいと思っているはずです。
暗い顔をしていると「どうしたの?」と周りを心配させてしまいます。
それに後々、舞台の去り際くらいかっこよく笑顔で終われればよかった…なんて後悔することになります。
コンクールなどで絶対に失敗は許されない!という状況で失敗したら落ち込む気持ちももちろん分かりますが、落ち込むのは舞台を降りて1人になったときにしましょう。
自分は精一杯演奏したんだ!と胸を張って舞台を降りられるように日頃から精一杯練習に取り組むことも大切ですね。
せっかくの晴れ舞台を見にきてくれたお客さんの前では笑顔でお礼を言うようにしましょう。
まとめ
本番は誰でも緊張します。
緊張する自分と上手く付き合っていくんだくらいの気持ちで緊張を受け入れてあげることも大事ですね。
そのために、今回ご紹介した日頃からできる練習方法を試してみてくださいね。
良いイメージを持って練習に取り組んでほしいと思います。
本番に向けてしっかりと準備をして最高の舞台にしましょう!
コメント