目次
ピアノ発表会で緊張してしまう原因と克服方法をご紹介!

ピアノの演奏中に緊張してしまい、こんな状態になったことはありませんか?
この記事では、緊張のメカニズムを解説して、このような状態を克服するための方法をご紹介します!
ピアノ演奏での緊張を克服したい方、必見です!
演奏中の緊張を克服するために、まず「緊張している時の自分」の状態を知りましょう。
なぜなら、緊張してしまうメカニズムがわからなければ、対策が取れないからです。
対策をしないまま舞台に立っても、緊張を克服することは難しいでしょう。
まずは、緊張するメカニズムについてご説明します。
「緊張する」ことは悪いことではありません。人間の身体に備わっている自然な反応であり、誰しも緊張状態になります。
不安や緊張を感じると、「ノルアドレナリン」という物質が分泌されます。
ノルアドレナリンが分泌されると、自律神経の交感神経を活発にさせる働きがあります。
交感神経が活発になると以下のような身体の反応が出ます。
緊張したときに「頭が真っ白になる」「手足が震える」「手足が冷える」「身体がガチガチになる」のは交感神経が活発になっているからなんです。
この身体に出た反応を私たちは「緊張している」と感じます。
この記事を読んでいる方のなかに
「緊張=悪いこと」
のように思っている方がいるかもしれません。
しかし、緊張することは人間にとって自然な反応です。
「緊張をなくす」のではなく、「緊張を受け入れる」という意識でこの記事を読んでみてください!
緊張するメカニズムについてお話しさせていただきました。次は、緊張を克服するための具体的な対策方法を4つご紹介します。
普段の練習に加えて、プラスαで取り組める内容になっています。
本番までの練習期間にぜひ、やってみてください!
本番で緊張してしまい、思いがけず速いテンポで弾いてしまわないようにする練習方法です。テンポを乱さずに一定のリズムで弾くことは、緊張しにくくなるために大事な要素なんです。
緊張すると、心拍数が上がり呼吸が浅くなってしまいます。そうすると、ついつい指が早く動いてしまいいつもよりもテンポが早くなります。早くなってしまったテンポを戻そうと焦り、緊張につながってしまうのです。
緊張して焦るからテンポが乱れるのではなく、テンポが乱れるから焦って緊張してしまうのです。
そこで、本番でもテンポが乱れないようにする練習方法をご紹介します。
まずは、メトロノームを使って曲のテンポを頭にしっかりと叩き込みましょう。
「ピアノ発表会で緊張してしまい、ついついテンポが早くなってしまう」
なんてことにならないようにする練習です。
曲のテンポがしっかり頭に入っていれば、緊張していてもテンポが乱れることなく演奏することができます。
具体的な練習方法として
テンポを体で覚えることができたら、指が早く動いてしまい、焦って緊張することはなくなるでしょう。
ある程度曲が仕上がってテンポも掴めてきたら、「あえてテンポを落として」弾く練習をやってみてください。
理由としては、曲の中で弾き流している部分が浮き彫りになるからです。
練習をしていくうちに、弾きやすい部分って何も考えなくても弾けるようになっていませんか?
それは、身体が曲を覚えてしまって自動的に弾いているからなんです。
「今までなんの問題もなく弾けていたのに、本番になったらわからなくなってしまった」
なんてことになったら、パニックになってしまいますよね。
テンポをゆっくりにして弾くことで、指の動きをひとつひとつ確認しながら練習することができます。
パニック状態にならないために、ゆっくり弾きながら「指の動き」「身体の動き」「表現の仕方」を頭にしっかりと叩き込みましょう。
緊張感のある中で演奏して、本番で味わう緊張感に慣れましょう。
本番で緊張してしまうのは、演奏会が非日常の体験だからです。
実際に自分が弾いているところを誰かに聴いてもらいましょう。
誰かに聴いてもらう事のメリットとして、「緊張感が生まれる」のはもちろんですが、「自分の演奏をお客さんに聴かせる」という意識が持てます。
「お客さんに聴かせる」という意識を持てれば、心の余裕に繋がり、程よい緊張感で演奏できるでしょう。
たくさんの人がいる前で演奏することはなかなかありません。本番のような緊張感でピアノを弾く回数を増やして、徐々に緊張感に慣れていきましょう。
友人や、ご両親など、身近なひとに聴いてもらいましょう。自分からお願いして聴いてもらうことで「これから演奏を聴いてもらう」という緊張感が生まれます。
そして、一連の動作をできるだけ本番と同じように行うと良いでしょう。
お辞儀をしてから椅子に座り、演奏をはじめます。
普段、家族や友人に対してお辞儀することはなかなかありませんよね。恥ずかしいかもしれませんが、そうすることによって本番と似たような緊張感で演奏する事ができます。
身近な人に、自分の演奏を聴いてもらって少しずつ緊張をするのを克服してみませんか?
こちらは、なかなかハードルが高いと思うので、すべての方へはおすすめしませんが、ストリートピアノで演奏する方法です。
ストリートピアノとは、「街中においてある、誰でも弾けるピアノ」のことです。
見知らぬ人が歩いている横で、いきなりピアノを弾くことはとても勇気のいることですが、緊張に慣れる練習には良いと思います。
部屋で弾くよりも開放感があって気持ちがいいので、チャレンジしてみたい方におすすめです!
人の少ない場所・時間を狙って練習している人もいるみたいです!
ストリートピアノが置いてある全国の設置場所一覧です!
あなたの家の近くにもストリートピアノが置いてあるかも!?
暗譜をして曲を演奏できるという自信や心の余裕が、緊張することを防ぎます。
過去の演奏会で、楽譜を追いながら弾くことに必死になってしまい、心の余裕がないまま発舞台にあがった経験はありませんか?
曲が頭に入っていれば、ミスをしたときや予期せぬアクシデントが起きてしまっても、その場で対応することができますよね。
舞台の上が「いつもよりも暗くて楽譜が見えにくかった」なんて場合もありえます。
暗譜をしてれば、楽譜を見る必要がないので問題ないでしょう。
暗譜をしていない場合は、どうでしょうか。
「え、楽譜が見えづらい!どうしよう!」
演奏する前からパニックになってしまうかもしれませんよね。
そもそも、ピアノを演奏する上で大切なことは「曲の世界観に入り込んで、音楽を表現する」ことだと思います。
楽譜を見なくても弾けるくらいの暗譜をして、楽譜にとらわれないような演奏ができれば、緊張を克服できるのではないでしょうか。
呼吸を整えることで副交感神経が優位に働き、筋肉の緊張が解けてリラックス効果が期待できます。
副交感神経とは、リラックスしている状態のときに作用する神経のことです。
イメージとしては「寝るときの状態」です。
寝るときって、気持ちが落ち着いていて「深く、ゆっくり」とした呼吸になっていませんか?
呼吸法を身に付けて、本番でもリラックスして演奏できるようにしましょう!
ここでは、簡単にできる「腹式呼吸」をご紹介します!
おなかに空気が入って膨らむイメージで息を吸いましょう
体の中から不安や緊張を吐き出すイメージで、ゆっくりと時間をかけて吐き出します
日々、継続して続けることで効果を感じることができます。練習の前や夜寝る前など、やる時を決めて習慣化するとよりgoodです!
ここでは、演奏直前でも簡単にできる緊張をほぐす方法を4つご紹介します。
座りながらいつでもどこでもできることですので、会場までの移動中や、会場の待ち時間にぜひやってみてください!
筋弛緩法を行い、緊張でかたくなった身体をほぐしてあげましょう。
かたくなってしまった身体をほぐすことで、リラックス効果が期待できます。
先程も説明したように緊張状態の身体は、血の巡りが悪くなってしまい、手足の震えや、手足が冷えてしまいます。
筋弛緩法のやり方は
力を抜いたあとに、その部位がじんわりとぽかぽかしてきたら、血の巡りが良くなっている証拠です。
身体がほぐれていく感覚を味わいましょう。
かたくなってしまった身体をセルフマッサージして、リラックスしてみてください!
姿勢を整えることで、セロトニンが作用して、リラックス効果が期待できます。
セロトニンとは、緊張や不安などのストレスに対して効果のある脳内物質です。
最近では「幸せホルモン」と呼ばれ、精神安定剤のような扱いをされています。
実は、緊張しているときは無意識に「猫背」になっていることが多いんです。
大勢の前でも堂々としている人を想像してみてください。
背筋が伸びて、ピシッとしている人をイメージしますよね。
ピアノの演奏会でも、椅子に座っている時の姿勢が良い人のほうが、緊張せずに堂々と演奏をしていませんか?
演奏のときや、演奏までの時間は姿勢を整えて背筋を伸ばすようにしましょう。
すぐに実践できることなので、ぜひやってみてください!
自分が理想としている演奏を頭の中でイメージしましょう。
ピアノに限らない話ですが、うまくいっているときって頭の中でいいイメージがありませんでしたか?それは、イメージ通りにできたからこそ、うまくいったと思えるのです。
逆に言うと、頭の中でイメージがなければ、うまくいったかどうかもわからなくなってしまうということです。
家から出る前や、会場への移動中、会場での待ち時間など、できるだけいいイメージを持って本番の演奏に臨みましょう!
余計なことは考えないで、自分がこれから行う演奏だけを考えましょう。
会場にいる時に、周りにいる人の様子を伺ったり、話を聞いたりしていませんか?
周りの人も当然緊張しているはずです。緊張している様子を見ていると、自分もさらに緊張してきてしまいます。
一つ上でお話した「頭の中で自分がいい演奏をしているのをイメージ」しましょう。
周りの音や、目に見えるものが気になるのであれば、目を閉じたり、イヤホンをしたりして、外部からの情報を一度遮断してみてください。
自分の演奏にできるだけ集中して、ベストな状態でステージにあがりましょう!
考え方が変われば、その後の行動が変わり、結果も変わっていきます。
緊張してしまうと、ネガティブな方向にとらえていませんか?
ネガティブに考えてしまうと、いい結果を出すことは難しくなってしまいます。
ここでは、例を挙げてポジティブにとらえる事の重要性について、2つお話します。
大前提として、緊張は決して悪いものではありません。むしろ、程よい緊張感があると、ベストパフォーマンスで演奏することができます。
心理学の法則で、「ヤーキーズ・ドットソンの法則」というものがあります。
ヤーキーズ・ドットソンの法則とは「人は多少のストレスがあると注意力が高まってパフォーマンスが上がり、高すぎるストレスがあるとパフォーマンスが下がる」という法則です。
適度に緊張しているとパフォーマンスが高くなり、逆に緊張しすぎるとパフォーマンスが落ちてしまいます。
よって、ベストパフォーマンスをする上では緊張はある程度必要なんです。
「緊張=わるいもの」ではなく、緊張を味方につけて緊張と上手に付き合いましょう!
ポジティブにとらえることで、間違えても動じることなく演奏できるようになります。
なぜなら、何事にも前向きに捉えることができ、自分のミスを受け入れやすくなるからです。
ピアノの練習中に起こりうる例をあげて、説明してみましょう。
2つの「考え方」を比べてみてください。
A「今日は先生が厳しくて嫌だな」
B「厳しく言うからこそ、ここは大事な部分なんだな」
AとBではこの後にどのような行動を取るでしょうか。
A「今日は先生が厳しくて嫌だな」
→ふてくされて練習に集中できずに、指摘された部分が弾けずに終わる
B「厳しく言うからこそ、ここは大事な部分なんだな」
→気合が入って集中力があがり、指摘された部分が弾けるようになる
考え方が変われば行動が変わり、おのずと結果も変わっていきます。
ポジティブにとらえることによって、自分のミスを受け入れられるようになり、焦りや不安も小さくなるはずです。
演奏会は人生に一度きりではありません。緊張して上手く弾けない日もあります。
もし、本番でミスをしてしまっても
「今回の反省点を次に活かそう!」
「まだまだピアノが上手になる伸びしろがある!」
と思えれば、自分自身の可能性も広がります。
失敗してしまっても大丈夫です。
ミスをしてしまっても動じずに演奏をするために、緊張していてもポジティブに捉えましょう。
今回の記事では、ピアノ発表会で緊張してしまう原因と克服方法についてご紹介させていただきました。
緊張するメカニズムとして
緊張の克服方法として
発表会で緊張してしまうことは、決して恥ずかしいことではありません。
誰にでも起こる自然現象です。
この記事の方法を実践して、緊張を克服していただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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